目的のブレない実感が持てる啓発方法をみんなで考えよう!

フリーライター:YOHEI

 『モトカノのモトカレのそのまたモトカノのモトカレの・・・』数年前にこのCMがやっていた当時、「いや、僕にはモトカノも彼女もいーひんし、エイズ検査受けんでもいいしな」とほとんど無関心だった。

 そして今もエイズ検査を受けなくてもいいことには変わりがない。

 ただ「愛しあってる人同士の関係がHIVに感染したことで引き裂かれた」って話が聴きたくないから、HIV・エイズの啓発に協力していきたいと思っている。

 HIV・エイズは性行為(だけじゃないが)が大きく関わる問題だ。

 だからこそ啓発はそう単純なものじゃない。

 ネット上でエイズの啓発を見たユーザーからの書き込みを見ると、「エイズ啓発をやってるってことは、○○(タレント)はHしたことがあるってことやんな」とか「童貞君抜きで話をすな!」といった感じで、人の体と愛を守るためのはずの啓発が、ただ単に性欲目線で見られてしまい、HIVウイルスの潜伏期間の長さやエイズの免疫が弱って様々な病気を引きおこすことを伝えるべきところが、もうひとつ伝わっていない。

 さらには「エイズを発症するとはどんな感覚なのか」というのがわからないから、言葉で説明されてもあまり実感がわかないというのが、HIV・エイズを啓発する側・される側を飛び越えた共通認識のような気もする。

 だからこそ今「人の体を愛をHIV・エイズから守る」という目的のブレない実感の持てる啓発方法をみんなで考え、始めることが大切だ。

 歌手の川嶋あいさんが東日本大震災の支援ボランティアを行った際、一緒になった学生から「微力だけど無力じゃない」という言葉を聴いたそうだ。

 啓発しても年々増加するHIV・エイズに無力感を感じている人も多いはずで、僕もその一人だ。

 でも微力ながらできることがまだまだあるのではないかとも思っている。

 まず、この「わたしのエイズ宣言」をその一歩にしたい。

(YOHEIさんは、発達障害の当事者の目線からのコラムを新聞各紙に掲載。2010年2月には「RED RIBBON LIVE」の総合プロデューサーである山本シュウさんとNHK Eテレ「きらっといきる」で共演)