シンポジウム『AIDS IS NOT OVER だから、ここから 〜ブラジルの経験に学ぶ!市民が社会を動かすために、ここから私たちは何をすべきか!?〜』

[大阪]2015年12月6日(日)

 ブラジルは1996年、「エイズ患者が治療薬へアクセスすることは国民の権利である」として、抗HIV薬を無償で供与するというきわめて画期的な政策を打ち出しました。その結果、HIV感染者・エイズ患者数は国際機関の予測の半分以下に抑えられ、ブラジルは途上国におけるエイズ対策の先駆的役割を果しました。この背景には、当事者であるHIV陽性者を中心とする市民が、行政や専門家と恊働して施策をつくりあげてきた姿があります。
 日本では1996年に薬害エイズ事件民事訴訟で歴史的な和解が結ばれ、これを受けて国はHIV陽性者の障害者認定やエイズ拠点病院の整備などを行ってきました。医療福祉制度の充実や治療環境の整備が進み、多剤併用療法の導入など、免疫機能を回復させる治療が劇的に進みました。その後の更なる治療薬の大幅な進歩もあり、エイズを発症して亡くなる方が減少しました。しかしながら、先進国である我が国にも、医療と福祉にたどり着くことが困難な人たちがいます。
 ブラジルの経験に学び、また私たちが見過ごしている日本の現状をみつめなおし、改めて、ここから私たちは何をすべきか考えたいと思います。
 (主催者から)

総合司会
 白阪琢磨(独立行政法人国立病院機構大阪医療センター HIV/AIDS先端医療開発センター長)

講師
 ジョゼ・アラウージョ・リマ・フィーリョ(EPAH 代表、GIV元代表・現理事)
  「当事者運動がかちとったエイズ治療完全無料化政策の歩み」
  「当事者・医療者・行政の恊働で進むブラジルのエイズ対策のいま」
  【通訳】下郷さとみ(講演事業コーディネータ、フリーライター)
 濱中洋平(クライシスサポートセンター nolb代表)
  「日本で医療や福祉、情報にたどり着くことが困難な人たちの存在」
 山阜司(公益財団法人エイズ予防財団)
  「世界や日本のエイズの現状」「日本のエイズ対策の歩み」

日時:
2015年12月6日(日)13:30〜16:30(13:00開場)
場所:
国立病院機構大阪医療センター研修棟1階研修室
(大阪市中央区法円坂2-1-14)
定員:
60名(先着順)
参加費:
無料
申込み方法:
大阪エイズウィークスのイベント情報をご覧下さい。
http://osaka.aids-week.com/event.html
共催:
公益財団法人エイズ予防財団
独立行政法人国立病院機構大阪医療センター
HIV/AIDS先端医療開発センター