ユニバーサルな検査・支援と医療接続(UNAIDS)

 アフリカ4カ国のコミュニティを対象にした社会実験をもとに、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の科学技術諮問委員会が、Universal test and connect(ユニバーサルな検査・支援と医療接続)という新たなプログラムを提唱しています。API-Net(エイズ予防情報ネット)で、その概要を説明した解説文書の原文(英語)と日本語仮訳を紹介しました。
 https://api-net.jfap.or.jp/status/world/booklet055.html

 新規HIV感染とエイズ関連の疾病による死亡を大きく減らし、HIVの流行を抑えるために地域と対象を絞って展開する集中戦略です。
 ただし、これまでの検査と治療の普及プログラムとどう違うのかはっきりしない印象もあります。また、成果を急ぐあまり、実施の段階で、感染の不安を持つ人、高い感染リスクに直面している人を逆に追い込んでしまうような強権的手法に流れていく危惧もないとはいえません。兼ね合いが難しいところです。
 この点はUNAIDSも気になるようで、解説文書は、どんなプログラムなのかという説明と同時に、どんなプログラムではないのかについても言及しています。