年間報告数は1057件 2021年の新規HIV感染者・エイズ患者報告確定値

 厚生労働省のエイズ動向委員会が8月12日(金)、2021年の年間報告確定値を発表しました。API-Net(エイズ予防情報ネット)に今年上半期の報告とともに掲載されています。委員長コメント(PDF版)をご覧ください。前半は2022年第1、第2四半期の報告、その後ろに年間確定値の説明が載っています。
 https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/data/2022/2208/20220812_coment.pdf

【確定値】
新規HIV感染者報告数   742 件(過去 20 年間で18 番目の報告数)
新規エイズ患者報告数    315 件(過去 20 年間で19 番目の報告数)
合計        1057 件(過去 20 年間で18 番目の報告数)

 3月15日に発表されている速報値と比べると、新規HIV感染者報告数が25件、新規エイズ患者報告数は9件、合計で34件、増えています。
 また、直近5年間の年次推移は以下のようになっています。
2017年 1389 ( 976, 413) 29.7%
2018年 1317 ( 940, 377) 28.6%
2019年 1236 ( 903, 333) 26.9%
2020年 1095 ( 750, 345) 31.5%
2021年 1057 (  742, 315) 29.8%
 ()内の左側はHIV感染者報告数、右側はエイズ患者報告数。右端の%は報告全体に占めるエイズ患者報告の割合を示しています。
 報告数は減少傾向が続いていますが、エイズ患者報告が占める割合は2019年に26.9%まで下がり、翌2020年には反転して30%台に戻っていました。2021年も高止まり状態で、ほぼ5年前のレベルに戻っています。HIVに感染している人が早期に検査を受け、治療を開始するという目標が、コロナの流行の影響で大きな壁に突き当たっている印象です。