プログラムはこちらでご覧いただけます。
http://www.secretariat.ne.jp/aids26/program.html
【24日(土)】
プレナリーセッション1
Bridging Science and Community:lessons learned from 30years' AIDS response
24日(土)13:15〜14:45 第1会場:第4校舎B棟・J14(1F)
ピーター・ピオット博士はUNAIDSの初代事務局長として一昨年まで世界のエイズ対策の最先端を走り続けた。エボラウイルスの恊働発見者で有り世界的に高名な研究者であり、国連事務局の重責を果たした指導者でもある彼の活動はまさしく自らその当事者として先頭を走り続けたと表するべきだ。その姿勢は常に世界の草の根の活動の現場にともにあり、世界中のNGOの活動家深いコミュニケ-ションはかってきた。数年前の来日の際、講演会の打ち上げの居酒屋で焼酎を酌み交わしながら「アジアのエイズ問題が最後に直面するのはMSMの問題だ」と力説していたが印象的で、まさしく現在の状況を予言していた。そのピオットはくしが久しぶりに来日し、日本語の同時通訳付きで講演が聞ける機会を逃す手は無い。(JaNP+ 代表 長谷川博史)
【24日】
セミナー4 東アジアの経済先進国における、MSMとTGを対象とするエイズ対策の課題と今後の展望の検討
24日(土)18:00〜20:00 第1会場:第4校舎B棟・J14(1F)
先日台湾でプライドパレードが行われた折に、現地のHIVの状況を教えていただいたのですが、昨年の新規のHIV陽性者のうち1500人がMSMだそうです。日本との人口比から考えたらすごい数字。台湾はパレード合わせで日本からも大勢のMSMが行き、日本で生まれたゲイナイトが開催されたりと、ゲイツーリズムの中でももはや地続きなんじゃないかってくらい近い国。僕自身は言葉の壁があるので、通訳の方が入るエイズ学会はアジアの最新事情などを知るチャンスでもあります。(ぷれいす東京Gay Friends for AIDSコーディネーター sakura)
【25日】
共催セミナー3
HAND(HIV関連神経認知障害)とは?
25日(日)10:00〜11:30 第2会場:第4校舎B棟・J19(1F)
学会の抄録集を見て「なんか臨床関係の新しい言葉が・・・・しかも頻繁にでてくるけど、これは何?」と思った言葉があれば、多少難しくてもどこかの時間帯にトライしてみることにしています。今年の場合はまさしく「HAND」。それに認知障害ということは地域生活や福祉とも確実に絡んでくるトピックなので、社会分野の人もスルーはできなさそうな話題だと想像できます。
プログラムの重なり具合を考えると、僕はこの昼食付きセミナーが一番行きやすいので、社会分野の人にもわかりやすい解説が行われることに期待しています。(ぷれいす東京Gay Friends for AIDSコーディネーター sakura)
【24日(土)、25日(日)】
アジアのHIV/AIDS
HIV/AIDSをめぐる問題のうち、大きな懸念のひとつになっているのがアジア、特に東アジア地域での流行です。来年11月にはタイのバンコクでICAAP11(第11回アジア太平洋地域エイズ国際会議)が開催されますが、それに先立ち、今回の日本エイズ学会でアジアのHIV/AIDSを考察する3つのプログラムが用意されています。
セミナー4 アジアの経済先進国におけるMSMとTGを対象とするエイズ対策の課題と今後の展望の検討 24日(土)18:00〜20:00 第1会場:第4校舎B棟・J14(1F)
アジアでセクシャルマイノリティの健康問題や関連するネットワークの組織作りに取り組んできた2人のゲストをお迎えし、それぞれの経験に基づく事例から予防、治療、ケア、サポートの実例やファンドレイジングのノウハウを語っていただきます。また、先月末に開催された台湾パレードに参加された方へのインタビューも織り交ぜ、多角的に構成する予定です。
プレナリーセッション2 最善の治療と国際的連帯
25日(日)14:20〜15:50 第1会場:第4校舎B棟・J14(1F)
共催セミナー4 Getting to Zero New HIV Infection in Asia 〜Getting to Zero:ともにアジアのHIV感染対策を考えよう〜〜
25日18:00-19:30 第1会場:第4校舎B棟・J14(1F)とあわせ、HIV/AIDSを通じたアジアの「現在」にぜひ触れてみてください。(DAN<DEveloped Asia Network>Japan 羽鳥潤)
【26日(月)】
公開講座
“AIDS”GOES ON... 続いているから続けていく 〜コミュニティ・研究者・行政、連携のこれまでとこれから〜
26日(月)13:15〜15:15 第2会場:第4校舎B棟・J19(1F)
終わりが始まっただとか、エイズのない世界は実現できるだとか、最近は世界中でいろいろなことが言われています。ただし、仮にそうだとしても(仮にです)、その大前提としてエイズの流行がいまも続いているという現実を直視することは必要です。そして、その現実が直視できれば、HIV陽性者が安心して社会生活を維持していくための条件を整え、その支援を新たなHIV感染の予防につなげる枠組みを整えていくことの重要性も自ずと浮かび上がってきます。
横浜は1994年に第10回国際エイズ会議が開かれた都市であり、この会議をきっかけに生まれたAIDS文化フォーラムin横浜は来年、20回の節目を迎えます。コミュニティ・研究者・行政の連携事例を踏まえ、「継続」をキーワードにこれからの可能性をさぐっていきましょう。最終日の公開イベントなので、学会登録をされていない方も広くご参加いただけます。(産経新聞特別記者 宮田一雄)
ラパトアセッション
26日(月)15:25〜15:55 第1会場:第4校舎B棟J14(1F)
エイズ学会は基礎(ウイルス学等の基礎医学)、臨床(HIV感染症の診療の現場に関わる医学、看護、薬理学等の臨床医学)、社会(公衆衛生、福祉学、心理学、NGO/CBOなどの活動)の分野に別れてプログラムが組まれているが、限られた日数の中ですべてを網羅する事は出来ない。また演題によってはテーマが詳細に過ぎ、素人である陽性者が細かい内容まで追いかけるには無理がある。このセッションはそれぞれの専門家が全日程の発表の中から注目すべき発表を包括的にまとめて報告してくれるので、問題の現状、研究や対策の進歩状況等をつかむ野にぜひとも出ておきたい。(JaNP+ 代表 長谷川博史)
【展示・ブース等】
NG0ブースとポスターセッション
エイズ学会は医療者ばかりではなく、さまざまな立場からの参加がある。このブース構成は毎年学術総会ごとに個性が有り、一様ではないが、今年は会長が社会学系の樽井正義先生で、AIDSS&SOCIETY研究会議、ぷれいす東京、JaNP+の理事でもありNGOブースは充実している。かくNGOで活動する人たちとの交流も可能でそこには様々の立場のHIV陽性者も活動している姿が見受けられる。また、学会発表は口演とポスターの2形態があるが、口演が必ずしもポスター発表より優れた研究とは限らない。口演は演題あたり10分程度と短く、専門用語も多い発表内容を十分に理解するにはそれなりの準備が必要になってくる。その点ポスターはゆっくり自分のペースで理解しながら読む事も出来るし、発表者と直接質疑応答する機会も得やすい。(JaNP+ 代表 長谷川博史)
【HIV関連用語集】
ぷれいす東京HP[web NEST]HIV関連ワード
http://web-nest.ptokyo.com/hivword.html
はじめて学会に参加する人がとまどうのが略語の多さと専門用語。しかし、エイズ学会自体がもともとその名称が示す通り学術集会であり、専門家の研究成果を共有する場だった。そこにエイズは医学だけでは解決できないと言う問題意識から社会学系やNGO/CBOなどで活動する市民や患者であるHIV陽性者の参加が進められてきた。にわか仕立てですべてを理解する事は難しいが、専門用語や略語を解説した冊子やサイトもあるので事前に目を通すなり、携帯しておくと理解しやすい。(JaNP+ 代表 長谷川博史)