《職場とHIV/エイズ》

 特定非営利活動法人ぷれいす東京の公式サイトに《職場とHIV/エイズ》のページが新設されました。
 http://www.ptokyo.com/topics/hivandtheworkplace.php

 抗レトロウイルス治療を中心にした治療の進歩で、HIVに感染した人は、エイズの流行の初期に考えられていたよりもはるかに長く社会生活を続けていくことが可能になりました。ひと言で「長く生きていける」といっても、その社会生活は治療だけで成り立っているわけではありません。

 実際に働いたり、勉強したり、楽しい時間を過ごしたり、がっかりすることや腹の立つことがあったり・・・という日々の生活を具体的に生きていく。実はHIVに感染しているかどうかということに関わりなく、生きていくというのはそういうものなのでしょうが、治療の進歩がもたらした成果とは、まさしくHIV陽性者の生活がそういうものだといえるようになったということでもあります。

 ちょっと、話が堂々めぐりになってしまいましたが、だからこそHIV陽性者も、企業も、それを取り巻く社会もいま、新たに解決すべき課題にさまざまな場面で直面しています。

 ぷれいす東京はこれまで長い間、HIV陽性者や陽性者が働く企業、採用を検討する企業などから就労に関する相談を受け、幅広い経験や知識、ネットワークを蓄積してきました。

 《職場とHIV/エイズ》のページには、その蓄積を生かし、

 1. HIV陽性者の方へ

 2. 企業・団体の方へ

 3. 支援者の方へ

 4. その他

 に分けて有益な情報が提供されています。あまり宣伝をしているわけではなくても、HIV陽性者を雇用し、一緒に働く環境を整えている企業は日本国内にも少なくありません。ぷれいす東京が間に立って、一緒に解決策を探っていったケースもかなりあるようですね。

 じゃあ、具体的に問題に直面したときには、どこに行って、だれに相談したらいいのか。上記 1. 2. 3. のそれぞれの立場の方のそうした疑問に答えられるリソース(情報源)として貴重かつ便利なページです。

 なお、4.その他 は早い話が「地域で暮らし、働くHIV陽性者とその周囲の人を支えるため、ぷれいす東京の取り組みを知ったり応援したりしてください」ということです。この辺の話の持って行き方にも、さすがと思わせる安定感がありますね。