World AIDS DAY 2013全国多発上映会『UNITED IN ANGER −ACT UPの歴史−』の上映を呼びかけ

 海外のドキュメンタリー映画の日本語版作成や上映会を企画している『連連影展FAV(フェミニスト・アクティブドキュメンタリー・ビデオフェスタ)』が、12月1日の世界エイズデーを中心に、ドキュメンタリー映画『UNITED IN ANGER − ACT UPの歴史 −』の全国多発上映会を呼びかけています。

 ACT UPは1987年、著名な劇作家であり、エイズアクティビストでもあるラリー・クレーマー氏がマンハッタンのレズビアン&ゲイ・コミュニティセンターで、HIV/エイズの流行に対する当時の米国政府の無策を激しく非難する演説を行ったことがきっかけになって発足しました。HIV陽性者、およびHIV/エイズの流行に大きな影響を受けている人たちの権利を擁護し、治療研究にもHIV陽性者自身の参加を求めるなど、果敢な非暴力抵抗運動を続けてきたことで知られています。

 その運動は米国社会に変革を促すとともに、世界のエイズ対策にも大きな影響を与えてきました。昨年7月に米国の首都ワシントンで開かれた第19回国際エイズ会議の開会式では、開会式で挨拶に立った世界銀行のジム・ヨン・キム総裁が、わざわざウガンダのTASSOや南アフリカのTACなどとともに、ACT UPの名前をあげて、世界のエイズ対策を切り開いてきたのはアクティビストだったと演説しているほどです。
 http://asajp.at.webry.info/201207/article_6.html

 映画『UNITED IN ANGER − ACT UPの歴史 −』の歴史は、1987年のラリー・クレーマー演説から1990年代前半にかけてのアクティビストたちの姿を記録映像と証言によって伝えています。連連影展FAVから送っていただいた映画についての情報は、最後に載せておきますので、ご覧ください。

 呼びかけによると、上映会開催の条件は以下の通りです。

1)12/1前後に上映会を実施する
2)開催情報を事前にFAVに送る(FAV HPに掲載予定)
3)上映会終了後、開催報告+写真を送る(FAV HPに掲載予定。英訳し監督にも報告)
4)上映会終了後、上映DVDを返却する
5)上映料は無料。DVD郵送費などの手数料として1000円
6)入場料などは各会場で必要に応じて設定(会場費等をカバーする程度を想定)

 『上映会の大小は問いません。また、今後、監督のジムさんを日本に招へいするために、カンパを募りたいと思います』ということです。

 問合せは、メールで『連連影展FAV』へ。
 ウェブサイト:http://www.renren-fav.org/main/modules/tinyd0/index.php?id=2

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 <映画についての情報>
映画タイトル UNITED IN ANGER ーACT UPの歴史ー
監督:ジム・ハバード
言語・字幕:英語(日本語字幕)
制作国・年:米国・2012年
時間:93分
紹介:ACT UPの活動を記録した映像から米国のHIV/AIDS運動の歴史をたどる。HIV/AIDSの時代を生き抜くために、人種や階級、ジェンダーの枠を超えて力を合わせ社会の変革に挑んだ人々。ACT UPの非暴力抵抗運動は、AIDS/HIV危機にある米国政府やマスメディアを動かした。このドキュメンタリーは、大切な人を失う哀しみを育み、人とのつながりの中で生きる力を持ち、セクシーでエネルギッシュなACT UPの姿を映し出す。

この作品は、アメリカ国内をはじめ、南米、欧州、南アフリカやパレスチナ、イスラエル、インドなどでも上映されている(2013年ムンバイ国際クイア映画祭でOfficial Selectionに選ばれた)。

作品のサイト→ http://www.unitedinanger.com