http://api-net.jfap.or.jp/status/2013/13nenpo/nenpo_menu.htm
HIV感染者報告数 1106件 過去2位
エイズ患者報告数 484件 過去最多
感染者・患者合計 1590件 過去最多
感染者報告が最も多かった年は2008年で、1126件です。また、これまでエイズ患者報告が最も多かったのは2011年の473件、感染者・患者合計は2008年の1557件でした。
昨年(2013年)の確定値を感染経路別で見ると、HIV感染報告の71%、エイズ患者報告の56%が男性同性間の性感染で占められています。また、地域別の報告数は東京、大阪、名古屋の三大都市を含む地域からの報告がHIV感染報告の83%、エイズ患者報告の79%を占めているということです。4月27日(日)の東京プライドパレードで、LIVING TOGETHER計画のフロートに掲げられたメッセージ《AIDS IS NOT OVER…エイズはまだ終わっていない》がまさしく裏付けられたかたちになりました。
《各自治体においては、引き続き、エイズ予防指針を踏まえ、個別施策層(特にMSM)を中心に、利用者の利便性に配慮した検査・相談事業に取り組むとともに、国民のHIV/エイズに対する関心を高め、受検行動に結びつけるよう、普及啓発に努めることが重要である》
《国民は、引き続きHIV/エイズについての理解を深めていただきたい。早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、感染予防に努めるとともに、保健所等における無料匿名のHIV抗体検査・相談の機会を積極的に利用していただきたい》
(エイズ動向委員会委員長コメントから)
控えめに言っても、まだ、全然、終わっていません。でも、「エイズ予防指針」「個別施策層」「MSM」・・・言葉の意味がよく分からないぞ!という「国民」もいらっしゃるかもしれませんね。いや、その方が多いかもしれません。参考までに委員長コメントの(注)も紹介しておきます。
注1)HIV感染者:感染症法の規定に基づく後天性免疫不全症候群発生届により無症候性キャリアあるいはその他として報告されたもの。
注2)AIDS患者:初回報告時にAIDSと診断されたもの。(既にHIV感染者として報告されている症例がAIDSを発症する等病状に変化を生じた場合は除く)
注3)個別施策層:感染の可能性が疫学的に懸念されながらも、感染に関する正しい知識の入手が困難であったり、偏見や差別が存在している社会的背景等から、適切な保健医療サービスを受けていないと考えられるために施策の実施において特別な配慮を必要とする人々
注4)MSM:男性間で性行為を行う者をいう。
えっ、 ますます分からなくなった? そうですか・・・。「エイズ予防指針」の説明も含め、2012年7月に発行されたエイズ予防財団編『新エイズ予防指針と私たち ― 続けよう、HIVとの闘い ― 』(連合出版)が参考になるかもしれません。《引き続きHIV/エイズについての理解を深めていただきたい》と言われちゃった国民の皆さん、とりわけ、知っているつもりだったけど、何だったっけ? とちょっとあわてた各自治体の皆さんには、とくにお勧めしたい一冊です。